「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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ナショナル・トレジャー

 序盤、秘宝の手がかりが合衆国独立宣言書にあることを突き止めたニコラス・ケイジだが。「独立宣言書を盗むなんて許せない。」と仲間と意見が別れ、殺されかけるニコラス。何とか危機を逃れニコラスは決意する。「守るには盗むしかない。僕が盗もう。」・・・人、それを本末転倒と云う。

 フリー・メイソンが隠したテンプル騎士団の財宝を追い続ける現代アメリカのトレジャー・ハンターのお話。この胡散臭い設定とか1ドル札のピラミッドの目とか「ムー」の愛読者垂涎ですな。ディズニー映画だからファミリー向けだし、ブラッカイマー製作特有のご都合主義も多々みられますが、普通に面白かったです。インディ・ジョーンズは冒険中心ですがコチラは謎解きが主、お約束のお宝争奪戦もあり、さながら実写版ルパン三世。

 ニコラス扮する冒険家はとてもそうは見えないが非常に頭が良く、全編に渡りサクサクと謎を解いていきます。瞬速で解答が(時には何の根拠もなく)閃いたりするんで、一緒に謎解きするのは諦め、そのテンポの良さを楽しみましょう。どーせ暗号の解読は殆んどMMRのキバヤシ断言レベルでワケが解りませんし。この辺り英語力とメリケンの歴史知識があればまた違うのかもしれませんが。
 ご多分に漏れずツッコミ入れたらキリが無いんですが、貴重な歴史文書を素手で触るのは流石にどうかと思うよ。ろくに調査もせず地下で火を使うのもね。あと気になったのはウォール街の由来。「オランダ入植地へのイギリス軍の侵入を阻止するため」って言ってたけど、これ「ネイティヴ・アメリカンの侵入を防ぐため」なのでは?

ナショナル・トレジャー 特別版 ナショナル・トレジャー 特別版
ニコラス・ケイジ (2005/08/24)
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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マスター・アンド・コマンダー

 配給会社の宣伝があまりにも酷かったせいで、本来取り込むべきドンパチ好きの男性層じゃなく悲劇と感動を求める女性客が劇場に足を運ぶ結果となった不遇の作品。
 あの予告編は出来が良すぎでした。幼い少年達が艦長を信じて愛する家族の下に帰る日を夢見て戦うみたいな宣伝。予告だけで泣いちゃいそう。「母さん僕達は何故戦うのでしょうか?」・・・こんなシーンは一切ありません。何故戦うって、ナポレオンを王と呼びたくないから戦争してるのは劇中で明確に示されてますよ。「イギリス軍はその兵力を補うために、幼い少年達までも戦場に送らざるをえなかった。」・・・これも大嘘。この時代の12歳頃って充分に大人だし、この艦に搭乗してる少年ってのは貴族のエリートの士官候補生です。動員じゃなくて志願なのは普通に映画見てりゃ解る筈。大人もたくさん配属されてるし。そもそも根本的な問題は、この子供達は主役じゃないって事なんだけどさ。
 ハイ、この映画、主役は歴戦の勇者であるスーパーな艦長、相手役はその親友の医者です。そんなのあの予告じゃ判んないですけどね。船医ってのは軍事面には口出せないけど船上生活の面では時に艦長にすら命令を出せる権限を持つんで、トップダウンの命令系統から唯一外れてるんですよ。この医者が観客の視点になっていて軍人達の戦いを観る構造になっているワケで、何でこんな重要なキャラを無視するかね。

 そんな訳で泣きに行った観客に極めて不評な映画なのですが、骨太な本格的海洋ロマンとしては見事な出来栄えで、帆船時代のイギリスVSフランスのド迫力海戦、観ていて酔いそうな嵐の海、ガラパゴス諸島の美しい映像など見所はたっぷり。当時の軍艦の様子、戦い方、乗員達の行動などがきっちり描かれてて面白いです。仕官や海兵隊は貴族でいいモン喰って音楽を奏で、兵卒は捕鯨船員とさほど変わらない格好で船底で寝起きしてるとか、爆発で自沈する恐れがあるんで破裂砲弾は使わず主に船材を破壊することを目的に砲撃するとか、興味深い映像が目白押しでした。素晴らしい。
 もう一度言います。この作品は戦争映画です。そこには愛も感動も冒険も美女もありません。少年達の悲劇に泣きたい人や娯楽要素満載な海賊映画が観たい人はNGです。ハードで暑苦しい帆船生活や百戦錬磨の船乗りたちの人間模様を楽しみ、シビアな海戦に熱く燃えられる親爺だけ観ればよろしい。

マスター・アンド・コマンダー マスター・アンド・コマンダー
ラッセル・クロウ (2004/07/23)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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血と骨

 戦前に済州島から大阪に出稼ぎにやってきた凶暴で強欲な在日コリアンの半生の物語。朝鮮には「血は母より、骨は父より受け継ぐ」と言う考え方があるらしいです。つまり親子の物語な訳で、こういう設定だと普通は愛憎劇になるんですが、この映画では愛は無く憎悪だけです。このあたりが水に流す日本人と恨みを忘れないコリアンとのメンタルの違いなのかも知れません。
 とにかく始終ビートたけしが暴れてる話なんで嫌悪感を抱く人も多いとは思いますが、僕は面白かったです。戦後復興期の昭和の庶民のリアルな営みと在日のカルチャーを巧みに再現したホームドラマでした。ただ、これはアレですね、年末にやる大河ドラマの総集編。それの後編だけを観たみたいな印象。恐らくあったであろう若き日の差別や劣悪な労働の部分は大胆に切り捨てられ、描かれた中年期以降もぶつ切りのエピソードが連なり、詰め込みすぎで落ち着きが無いです。大河ドラマで観たかったと思わせるのは映画としてどうなのか。
 父役のたけしに焦点を当て続けたのもメリハリを欠いた原因でしょう。「血は母より」の母・鈴木京香の存在感が薄すぎます。妻としての演技は多少あったけど母としては皆無に等しかったです。勿体無い。この程度の役柄ならレイプシーンに迫力を出すために脱げる女優を充てた方が良かった。息子も同様で、語り部の割には親や兄・姉との関係性が淡白すぎで、どんな影響を受けたのか伝わってきません。2人ともいい演技してるんですけどね。これは脚本の問題。
 あと、バイオレンスシーンは迫力不足。昭和的頑固親父がちゃぶ台ひっくり返して暴れているレベルで、理不尽で非道な怪物の域には達して無かったです。特に風呂屋で全裸で暴れるたけしに貼り付くボカシはまるでコント。でかいボカシはセックスシーンでも鬱陶しくて、これならアングルで誤魔化して欲しかったです。
 色々不満を書きましたが、役者達の演技の水準は高く、2時間超の長さを感じさせない良く出来た映画です。朝鮮文化とかよく解るし。日本に強制連行されて強制労働させられて帰還を許されなかったっていう史観の人には許せない内容でしょうが。

血と骨 通常版 血と骨 通常版
ビートたけし (2005/04/06)
ポニーキャニオン

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タイムライン

 タイムスリップもの特有のあちこちに生じる矛盾については脳内で好意的に解釈すればいい。わかり易すぎる伏線も多数取り揃え、SF設定にツッコミどころが多すぎるけど、それも楽しむ材料。中世フランスの攻城戦は良く出来てて、無駄に金のかかったハリウッドパワーを存分に見せつけてくれます。演出がアレなんで妙にはらはらしないクライマックスだけど、意外に退屈しないで観れました。コイツはなかなかのバカ映画です。

 大雑把に言うとこの映画は、企業が転送装置を研究してて偶然見つけたタイムマシンで過去に飛んだ考古学教授が行方不明になっちゃったのを助けに行く物語です。舞台は600年前、百年戦争真っ最中のフランスの戦場。タイムマシンで行けるのはこの時代のこの場所限定という設定です。事を秘密裏に処理したい企業の人は、現地の知識に明るい遺跡発掘チーム(教授の弟子)に捜索の協力を要請します。救出メンバー7人はこんな感じ。

 戦闘力のある人:企業側から3名。元海兵隊で現地で活動経験も豊富。
 遺跡に詳しい人:過去に興味津々の助教授、建物に一番詳しい女学者(ヒロイン)。
 通訳ができる人:発掘チームのフランス人。半強制的にメンバー入り。
 戦力外:教授の息子(主人公)。特にスキル無し。残れといわれたがどさくさで参加

 いきなり存在価値が危うい主人公。こんな主人公が如何に活躍するのかというと、驚くべきことに全く活躍しません。特に語るべきエピソードが無いまま映画が終わります。だってヒロインにくっついてるだけだもん、コイツ。そして主人公カップルのラヴ・ストーリーも盛り上がらず。ここまで主人公がぞんざいに扱われてる映画ってちょっと記憶に無い。マイケル・クライトンの原作がどーなってるのか興味が涌いてきました。

 そして、裏の主役として活躍するのが助教授で、キャプテン・カーク並みの早業で現地の女と恋に落ち、この恋模様がストーリーの軸に成っていきます。海兵隊よりも戦闘力のある助教授と、何故か途中から平然と英語を喋る現地フランス女。この2人がいれば海兵隊も通訳も要りません。しかし、困ったことにコイツは教授救出なんてどうでもよくて自分の恋に突っ走るので、物語のテーマは崩壊していきます。その助教授のロマンスにしたって、肝心の恋に落ちるプロセスが端折られ現地女の見せ場も特に無いので、なんとも中途半端な出来に終わってしまいます。

 結局ですね、言葉も通じない戦場に命がけで教授を助けに行く理由に欠けるんですよ。自業自得だからほっとけって思っちゃうもん。

タイムライン タイムライン
ポール・ウォーカー (2005/08/03)
アミューズソフトエンタテインメント

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