「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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ステルス

 米海軍のエース3人による最新鋭ステルス機チームの任務は4人目のメンバー・無人ステルスに実戦を学習させる事。無人戦闘機の導入で自らの立場が危うくなる事に戸惑うトップガン・チームと、自我に目覚め暴走を始めるオーバーテクノロジーの無人ステルス。
 この前半の「マクロスプラス」みたいなプロットは悪くないんですが、後半は脚本家が交代したんじゃないかと疑いたくなる豹変ぶりで、大雑把な陰謀あり・傍迷惑な恋愛あり・少年ジャンプ的友情ありの鮨詰め要素を音速で突き抜けて、結局、何がやりたいのかサッパリでした。ステルス機能はあまり関係ない話だったし。そしてオスカー俳優が無駄遣い過ぎで憐れでした。

 領空侵犯されてスクランブルしてきたロシア機を迷わず撃墜、ソニックブームで民家を破壊しつつ北朝鮮に侵入し38度線で交戦。この全く非の無い2国で大暴れするのは無人機よりむしろ主人公という衝撃。他にも近隣諸国に迷惑掛け捲り民間人巻き込み捲りで、アメリカがいなけりゃ世界は平和と思わずにはいられないコペルニクス的バカな展開。しかし、米軍風刺映画なのかというとそうでもなく、最終的にはアメリカ万歳なハリウッド的大味決着に。時折意味無く挟まれるセクシー・ショットから判断するにメイン視聴者の教養度は低めに設定されてるとは思うんですが、いくらなんでもアメリカの若者の知能程度を馬鹿にし過ぎじゃないかと。

 だがしかし、飛行シーンは文句なしにカッコイイです。設定が近未来とはいえ無茶すぎな旋回能力だろうと、演出がオーバー過ぎてバカみたいだろうと、そんなことノー・プロブレム。全然本物っぽくなくてゲーム「エース・コンバット」で見た映像に近いことを軍事マニアは批判するでしょうが、カッコイイ空中戦・カッコイイ編隊飛行を突き詰めた見事なカメラワークを素直に評価したいです。

ステルス デラックス・コレクターズ・エディション ステルス デラックス・コレクターズ・エディション
ジョシュ・ルーカス (2006/01/25)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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逆境ナイン

 原作は15年程前にマイナー誌で連載された高校野球漫画です。マピールさんはリアルタイムの読者でしたが、まさか今頃こんな事が起きるとは。映画化決定の時点で絶版中だった事を考えると企画が通った事が奇跡に思えますね。
 内容は『廃部寸前の弱小野球部が次から次に襲いかかる荒唐無稽な試練を、熱血と勢いとこじつけで強引に乗り越える』という突き抜けて出鱈目なギャグ漫画なんで、実写化でスベる懸念は大きかったんですが意外と旨く纏まってました。過剰な暑苦しさと偉大なる先人の言葉は健在で原作ファンが納得するレベルです。ただし、万人に受けるような出来の良いコメディではありません。あまりのくだらなさにキレる人も多そうです。

 この映画はとにかく絶妙なキャスティングに尽きます。玉山鉄二の常に力の入った演技は、根拠のない自信でどんなピンチもポジティブに乗り越えるキャプテン・不屈闘志そのものでした。マピールさんは「ちゆ12歳」のテキストを読んだだけで実際の演技は観てないんですけど、彼は伝説の特撮「百獣戦隊ガオレンジャー」の6人目・ガオシルバー1062歳を演じた人なんですね。イケメンなのにはまり役が大袈裟な熱血バカ。素晴らしいです。全く高校生に見えない点は目を瞑りましょう。
 そしてマネージャー役の堀北真希。凄くキュートに撮れてます。序盤はギャグにつき合わされて痛々しい感じだったんですが、中盤あたりから強烈に可愛さを増していきます。劇中で不屈が急に恋に落ちるのとシンクロするかのように。これにはちょっとビックリしました。
 ビックリといえばナインに1人やけに可愛い少年がいて、これならショタ趣味の女性も満足だなとか思ってたら、これまた最近「ちゆ12歳」で触れられた「仮面ライダー響鬼」の栩原楽人くんでした。ホモの方にも絶賛ブレイク中みたいです。更に無駄に熱い校長には「仮面ライダー1号」の藤岡弘、さん。実は特撮関係者だらけです、この映画。
 はまり過ぎるキャストが多い中、炎の格言でチームを盛り立てる監督役のココリコ・田中直樹のキャラ作りはちょっと厳しかったです。あまりふざけないで大真面目に『それはそれ、これはこれ』とか『恋に恋して恋気分』とかの説得力ある名言を吐いて欲しかったです。そもそも、格言が少なすぎで残念。

 演出は正直あまり上手くいってない気がしました。「自業自得」のネタとか派手なわりにイマイチ。あと吹き飛ばされるシーンのスローモーションとか同じ演出を多用するのには興醒めです。それとクライマックスであるべき魔球・男球のエピソードもアッサリ過ぎでしょう。そして一番の問題はラストの試練が劇中で一番パンチ力が弱いことです。あそこはもっと過酷な逆境でゴールのない目標を目指す男・不屈闘志の巨大さを表現して欲しかったです。
 まあ、でもギャグ漫画の実写化としてはかなりハイレベルだと思います。充分楽しめました。作者の島本先生(炎尾 燃)もご苦労様でした。

逆境ナイン かけがえのない通常版 逆境ナイン かけがえのない通常版
玉山鉄二 (2006/01/25)
バップ

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SAW2 ソウ2

 論理パズル的サスペンスの傑作「SAW」の続編。先ず、大事なのは必ず一作目を先に見る事。前作で残った疑問の答えがいくつか出るなど話が繋がってますし、前作の肝だった連続猟奇殺人犯“ジグソウ”の正体を知ってしまうのはあまりに勿体無いです。

 さて、続編モノは大抵失敗すると相場が決まっているわけですが、この作品は例外で充分に満足のいく仕上がりでした。凄すぎた前作に比べると若干見劣りしますが、犯人バレの状態で幕が開く厳しい状況を考えればクオリティは決して低くありません。前作より謎解き要素が薄まったのは残念ですが、残酷シーンを増量しサスペンス・ホラーとしてリニューアルされており、またまた凄いドンデン返しが待ってます。いいところまで推理してたんですがまた騙されました。
 伏線拾い好きとしては褒めたいポイントがたくさんなんですが、ネタバレせずに語れないのでパスして以下マイナス面のお話です。

 先ず、「ゲーム」をプレイしないキャラが多すぎです。ゲームのルールに従おうとしないで自滅するならともかく、ゲームを発見できずに時間切れするってのはダメですよ。自分が試される理由を理解しないで死ぬわけだから“ジグソウ”の哲学に反する筈です。
 一方でまんまと罠にかかるバカも多すぎ。普通はもっと警戒する筈なのに。脳ミソ筋肉っぽい暴走ハゲが実は一番賢いってのも演出的にどうなのか。
 前作では“ジグソウ”の揺さぶりが絶妙だったので追い込まれていく様に説得力があったけど、今回はシナリオ通りに詰まない可能性も多分にあったと思われ、脚本に粗が多くご都合主義に感じる部分もありました。トリックも他所から借りてきたみたいなヤツで斬新さに欠けるし。
 それでも手に汗握る展開とハイスピードで畳み掛ける謎解きで面白くしちゃうのは凄いです。繰り返し観ると深みが出てきたり、続編に繋がるっぽい謎が残されてる点も相変わらずです。

 それと、何故こんな簡単な謎が誰も解けないんだと首を捻った金庫の番号探しの「頭脳の後ろ」ってヒント。これは日本語字幕が腐っててネタバレ過ぎなんだそうです。英語では「the back of their minds」でmindは「心」と「頭」のダブルミーニングなんだとか。他にも劇中にダブルミーニングがいくつかあるみたいで英語を解せない身としてはこの辺が辛いところです。Rainbowファンのマピールさんは「虹の向こう」で「オズの魔法使い」は直ぐ連想できたけど。

 ところでこの映画、「遺作」というゲームに物語構造がよく似てると思う・・・と若かりし頃のエロゲー歴をカミングアウトしてみたり。

ソウ2 DTSエディション ソウ2 DTSエディション
ドニー・ウォールバーグ (2006/03/17)
角川エンタテインメント

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