「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪

 『浜崎は今日もダメだった♪』の副題で判る様に舞台は長崎・佐世保です。『男はつらいよ』化が進行する昨今の『釣りバカ』、今回のプロットは「娘の結婚を素直に祝福できない頑固親父」でマドンナは伊東美咲。シリーズ登板3作目の朝原雄三監督ですが、作を重ねるごとに着実に「釣り」がどうでもいい話になってるのが気になりました。

 寅さんと違ってハマちゃんはみち子さん一筋なんで、どうしてもマドンナとの接点が微妙になるってのは解るんですが、『釣りバカ』パートと『マドンナ』パートがバラバラ過ぎです。定番の展開で父娘がもめてると思ったら、その話を突然脇に放り投げて「ハマちゃん行方不明!?」な話になだれ込む。いくら脚本が共同執筆だからって話をぶつ切りのまま出すのは勘弁して欲しいものです。しかも人情話はいつになくパンチ力不足で、ギャグは面白いんだけど荒唐無稽過ぎて『釣りバカ』のテイストとはマッチしない印象でした。マンネリ防止のつもりなのか、スケジュールの都合なのか、はたまた三國連太郎さんの体調の問題なのか、ハマちゃん・スーさんの楽しい掛け合いが妙に少ないのも残念。スーさんが竿を握らないのは凄く寂しいです。

 しかし、まとまりが悪いとはいえシニア向け娯楽作品としては安心して観ていられる堅実な造りで、笑いの平均水準はきっちりキープされてます。九十九島、ハウステンボスなど名所紹介もばっちり。ミュージカル風のオープニングシーンで「鈴木建設社歌Ⅱ」がフルコーラスで披露されたり、マドンナの父役・尾崎紀世彦と西田敏行でカントリー・ミュージックを競演したり伊東美咲が歌う場面もあり、音楽シーンに見所が多かったですね。暴力事件後すっかり干されているボビー・オロゴンが頑張ってるのはもの悲しいですが。

釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった 釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった
西田敏行 (2006/01/28)
松竹

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Shall we Dance?

 周防正行監督の「Shall we ダンス?」のアメリカン・リメイクです。驚いた事に筋立てから台詞回し、ギャグ、キャラクターまで日本版をほぼ踏襲、しかし作品テーマはまるで違うという面白い事になっています。オリジナルは日本の風土と社交ダンスのミスマッチが肝だったわけで、それをどう料理し何故変更したのか色々想像して楽しむ事が出来るので、オリジナル未見の人は両方観る事をお薦めします。それと、字幕はイマイチなので日本語吹替えを推奨。

 欧米のエグゼクティヴ層って社交ダンスをマスターしてて当たり前なイメージだったんですが、この映画が成り立つって事はそうでもないんですね。電車通勤も違和感だけどこれも思い込みなのかも。でも、やっぱり日米の文化の違いによる齟齬は存在してまして、特に日本のタブーがそのまま適用できないのが難点となってるんですが、極力別エピソードの付加は避けて日米の共通点を利用することでそれを克服したのは見事でした。
 ハリウッド映画らしくリチャード・ギア演じる主人公はくたびれたサラリーマンから弁護士に、その妻もパートの主婦からキャリアウーマンにステイタス・アップしてます。一番の変更点はヒロインの座を占めてるのがダンス教室の女教師じゃなくスーザン・サランドン扮する妻の方ってとこですが。オリジナルは「会社員とダンサーが互いに自分に欠けていたモノをみつける」話だったけど、コッチは「夫婦の幸せのカタチ」がテーマで日本版の浮気的な要素をかなり薄めてありました。これは50代カップルが主演のシニア向け映画なのです。「妻と家族を愛してるーっ!」ってのが前面に出てるのがいかにもアメリカ。

 尺が30分もスリム化されたおかげで、日本版を彩った個性的サブキャラ達のエピソードどころかダンサー役のジェニファー・ロペスの心理描写まで端折ったので話が薄くなりすぎた印象は否めません。ちょっと洗練されすぎです。あと、リメイク版に付け加えられた息子が、円満な米国家庭なら子供が2人はいるという以外に意味を為してないのも残念。
 中年男が突然ダンスに恋し人生が輝いていくっていう幹の部分は上手く表現されてたと思います。本当に楽しそうだし格好いいです。音楽とダンスシーンの演出も確実にリメイク版の方が上。振り付けは派手だし選曲もいいです。日本の社交ダンス競技会がチープなのだから仕方ないけどゴージャスさは段違いです。ただオリジナルで竹中直人が演じたラテン・マスターまで格好よく見えてしまうのがマイナスですねぇ。あの面白さは竹中さんにしかできないんだろうけど。

Shall we Dance ?(初回限定版) Shall we Dance ?(初回限定版)
リチャード・ギア (2005/10/28)
東宝

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機動戦士ZガンダムⅡ-恋人たち-

 新訳ゼータ第二章、いよいよ人気キャラのフォウ・ムラサメ登場です。しかしキツイ映画でした。15年以上前に再放送で観たっきりのテレビ版の記憶を総動員しても話についていけませんでした。一作目で既にかなりのハイスピード展開でしたが、まさか更に加速しようとは。90分作品ですが脳内で補完と先読みを繰り返すので体感時間は150分ぐらいありました。もはやニュータイプ能力を要求されるレベルです。

 とにかく時間経過を表すカットが一切無いので凄い事になってます。主人公カミーユがフォウと出会って惹かれあい敵同士として相まみえ悲しい別れに到る迄の所要時間は占めて20分、その10分後には幼馴染のファにキスを迫り、後半はサラともいちゃつく。とんでもないナンパ野郎です、カミーユ。つーか、脇役だったサラがメインヒロインの座を奪取してるんですが・・・。
 慌しさは他のキャラにも襲い掛かり、ベルトーチカは超高速でアムロをたらしこみ、シャアは地球と宇宙を馬鹿みたいに行ったり来たりします。「恋人たち」のサブタイトル通りカップルは盛りだくさんなんですが、微妙な関係ばかりで普通の恋人関係って実はジェリド&マウアーぐらいしかいないんですよね。でもこの二人のドラマは殆んど無いです。そんなシーンはカットされて無いのに「守ってみせるって言ったろ?」って散っていくマウアーが哀れ。あんまりです。一番可哀想なのは、さりげなく行方不明のロベルトですが。

 新旧ごちゃ混ぜの画は益々ギャップを増し、新作画が増えたものの名シーンのココというポイントでなぜか突然旧作画に切り替わります。クライマックスで笑いをとってどうする。特に、新キャラと主張されても異存無いベルトーチカの別人ぶりは必見です。
 そして、今回ようやく登場の主役メカ「Zガンダム」ですが異様に見せ場がありません。なんだか「マークⅡ」の方が強かった気がします。雑魚メカの筈の「メタス」のが目立ってるし。サプライズのハマーン・カラー「ガザC」は美しいです。
 黒い噂で物議を醸した声優交代の件ですが、騒動となったフォウよりもむしろ池脇千鶴のサラの声が違和感大きかったです。特に前任者の声に思い入れは無いですが、プロの声優を押しのけて女優さんを起用した意義は感じられず。こういう起用はジブリだけでいいのに。

機動戦士ZガンダムII -恋人たち- 機動戦士ZガンダムII -恋人たち-
安彦良和 (2006/02/24)
バンダイビジュアル

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タナカヒロシのすべて

 平凡に生きてきた不器用な男が次々と起こる不運に翻弄され、このままじゃダメだと立ち上がり・・・てな感じの予告編が面白そうだったんですが、マピールさんが期待したその先の物語はそこには無く、さわりだと思った予告編はダイジェストだったのでした。つまらないわけではないけれど面白いかというと微妙な作品。登場人物を皆少し変な人にして平凡な日常を描いたシュールな映画です。

 変わり者と思われながらも誰にも干渉されず平凡に暮らす事を望んでいたタナカヒロシに襲い掛かる不運の殆んどが、実は人生で誰もが否応なしに向き合わなければならない責任というヤツなので意外にシリアスなのでした。ドタバタものを期待する人にはお薦めできません。哀れで切なくちょっと前向きになれるハートフル・コメディです。でもちょっと物足りない。脚本を練ればもっと面白くなりそうな予感が付き纏う小品でした。

 マピールさんは主演の鳥肌実という芸人さんを全く知らないんですが、なかなか存在感のある怪演でした。そして、地味な単館系映画にしては有名な俳優ばかりが脇を固めてます。まあ、助演タイプの人たちばかりなんですが豪華です。しかも大半はスポット出演に近い。贅沢です。「コーヒー・ルンバ」をはじめとする昭和歌謡などの選曲もセンスがいいです。

 最大の問題はマピールさんの中の人がまさに平凡で無趣味で人付き合いの悪いタナカヒロシ的な生き方・・・正確には、このままじゃダメだと思わなかったタナカヒロシがその後たどるであろうダメ人生に近い領域に好んで生息していることです。意外と女にモテるという設定が決定的に違うところですが。全く洒落にならない。

タナカヒロシのすべて デラックス版 タナカヒロシのすべて デラックス版
鳥肌実 (2005/11/23)
ジェネオン エンタテインメント

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