「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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インサイド・マン

 先ず、最初に断っておきますが、本作は娯楽映画ではあるものの派手なアクション目白押しお気楽ハリウッドものを期待する人は観ちゃダメです。これはスパイクー・リーという人種問題に関する社会派映画を得意とする監督が撮ったビター・テイストのヒューマン・ドラマなのです。はっきり言ってアクション要素は皆無。

 人質全員に自分達と同じ服を着せ立て籠もる銀行強盗団、翻弄されながらも交渉に当たる刑事、銀行の別命で事件に介入する謎めいた女弁護士の三つ巴の心理戦という面白いプロットに、演技派の豪華キャストを取り揃え、中盤までは実に良い感じのドラマを展開してたんですが・・・最後ヘボ。確かに面白いんですよ。でも素材良し・シェフ良し・盛り付け良しのフルコースでメイン・ディッシュだけ普通だったみたいな感じで、練られたストーリーに見合うオチがついてないのです。ひとことで言うと微妙。

 とにかく謎とき系として致命的なのはかなり早い段階でメイン・トリックの想像がつくことです。それも、「まさか、こんなんじゃないよな。」って除外するような手口。アレは全然完全犯罪じゃないと思いますよ。絶対フェイクだと思ってたんで脱力でした。
 犯人側のワンサイド・ゲームなのも緊張感に欠けます。警察の対応は初歩的な部分にヘマが多すぎです。あれでは主人公の刑事は切れ者といわれても信じ難いです。タフなネゴシエーションで犯人を慌てさせるシーンが欲しかったですね。そして女弁護士も事件をややこしくするでもなく、あっという間に出番が終わりの種明かし役で物足りなさ倍増。とにかく期待を高める割に肩をすかされてばかりで何かスッキリしないんですよね、この映画。

 ただし、人間ドラマとしてならかなり面白いです。三人の掛け合いは勿論、中盤までの犯人×人質、刑事×人質の絡みが絶妙で、視聴者に必要な情報を与えると共にしっかりと伏線を貼り、しかも人種のルツボNYの差別風刺もきっちり盛り込んでいます。茶目っ気たっぷりの洒落た会話も随所に盛り込まれてます。ラストも小粋。籠城という基本的に動きの無い状況で飽きさせないカメラ・ワークも素晴らしいです。水準自体は高いのですよ、この映画。これで終盤の処理にカタストロフがあれば物凄い作品になったのに。

インサイド・マン インサイド・マン
デンゼル・ワシントン (2006/10/12)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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インサイド・マン

『インサイド・マン』を見ました。デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、ウィレム・デフォーと実に豪華な出演陣。監督は、「25時」以来久々のスパイク・リー。ニューヨークのマンハッタン信託銀行を襲った強盗団。人質を取り立てこもり、奇抜

  • 2006/12/16(土) 00:27:59 |
  • ANDERSON BLOG

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