「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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トム・ヤム・クン!

 ふざけたタイトルと思ったら正式な英題で驚かされた、タイが誇る“リアル・キャプテン翼”な超絶体術俳優トニー・ジャーの世界進出第一弾。前作『マッハ!』のヒットで予算がついたのか、オーストラリアまで乗り込んでお得意のフルコンタクト・アクションを展開します。
 目玉は前代未聞の4分間長回しの格闘シーン。螺旋回廊にわらわらと湧く敵を次々と薙ぎ倒しながら切れ目なく動き続けるトニー・ジャーの体力も見事なら、失敗の許されないワンカット撮りで綿密に計算された複雑な殺陣をこなす役者たちとそれを撮り切ったスタッフにも脱帽です。
 更に敵ごとガラス戸を蹴破る大迫力の体当たりアクション、カポエラ使いが妙に格好いい寺院での異種格闘技3連発、クライマックスの古式ムエタイ連続49人怒りの関節極め、と格闘三昧。脅威の滞空時間から繰り出される大技に感嘆、リアル・ヒットの凄まじさに驚愕とアクションは文句無し。特に前作で不評だったリプレイの多用が改善されてるのが嬉しいです。

 前作は盗まれた仏像を取り返すためにバンコクで大立ち回りを演じたわけですが、今回は盗まれた象を取り返すためにシドニーで大立ち回り。スケールはアップしたけど物語構造は呆れるほどそのまんまなのが素敵。前作の芝居担当だったチンピラの人も警官役で出演しやっぱり相棒を務めてますが、今回は出番少なめ。でもトニー・ジャーは前回同様に殆んど喋りません。だからストーリーは有って無きものだったりします。
 アクションの連続にドラマが挟まる造りなのですが、そこに主役が全くと言っていいほど絡まないのが凄いです。何か汚職警官やらマフィアやらの物語が進行していて、希少動物が中華グルメ達の餌食になってたり同胞女性が人身売買されてたりするのですが主人公はそれらに一切興関心が無いし場の空気も読みません。なし崩しに乱闘に突入する前後に彼の発する台詞の大半は「象はどこだっ!」だけ。もう、主役が乱入する度にストーリーが寸断されグダグダになるという意味不明ぶり。そしてタイ映画らしいスッキリしない結末へ。そこには妙にシュールな可笑しさがあります。

 序盤に見られるワンダーランド・タイの光景が凄い魅力的なので舞台の殆んどがシドニーなのはがっかりでした。祭りの群集と放し飼いの象が共存する風景のインパクトにはかないません。それにオーストラリア・キャストじゃ死人が出そうな無茶なアクションは敢行できないのでパワーダウンは否めないのです。編集的にはスローからフェードアウトの多用が幾分うるさいです。バトルがてんこ盛り過ぎてさすがに食傷気味になるのも問題。
 ボスキャラのマダム・ローズ役の人は本当に性転換して女になった中国人なんだそうですが、そんな人をわざわざ起用した割りに本編に活かされてないのが可哀想。傍らにいる意味ありげな腹心チャイニーズも結局何もしないし。今回もタイ人女性の取って付けたようなお色気シーンが中途半端にあり笑えます。あと、そっくりさんジャッキーも。

トム・ヤム・クン! プレミアム・エディション トム・ヤム・クン! プレミアム・エディション
トニー・ジャー (2006/09/22)
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