「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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RENT/レント

 原作となったブロードウェイ・ミュージカルはエミー賞に加えピューリッツァー賞も取ってます。つまりジャーナリズム精神に溢れる真面目な作品って事で観賞を躊躇していたのですがロック・ミュージカルなので思い切って観てみたら意外といけました。
 楽曲が良いです。設定が1989年という事もあり産業ロックを中心にゴスペルありタンゴありで、同時代人のマピールさんには耳慣れたポップ・サウンドで取っ付き易かったです。映像もミュージカルというよりドラマ風のミュージック・クリップ集に近いです。とにかく歌いまくり。役者は殆んどが10年前のオリジナル・キャストだそうで、役柄と実年齢の差はありすぎるのですが表現力・歌唱力はそれを補って余りあるものです。

 ただし、ドラマそのものはどうってことないです。ニューヨークの貧民街に暮らすリベラルな若きアーチストの卵達。街にはホームレスが溢れ、当時はほぼ確実に死に至ったAIDSが蔓延、エスニック・マイノリティ、同性愛、ジャンキー、服装倒錯と登場人物はネガティヴ要素だらけ。悩みを抱えながらそれぞれの愛を模索する感動モノですので若い女性とかにはお薦めですが、中盤からの転がし方が型通りで結局はオーソドックスな青春群像劇に落ち着いてしまうのが物足りないです。素材の良さが料理に活かされて無いのです。ミュージカル要素がなければ退屈してたと思いますね。
 原因はハッキリしていて終盤がバタバタだからです。何だかわからない内に仲違いして何だかわからない内に悟る雑な展開。明らかにあるべきストーリーのいくつかを尺の都合で省いています。8人の群像劇なのにヘテロ、ゲイ、レズの3組のカップルにばかり比重を置き話に絡まない奴が2人も居るのがその証拠。ミュージカルってのはどうしても長くなるし、これだけ歌いまくりだと強引に削るしかないってのは理解できますが、もうちょっと編集で頑張って欲しかったです。
 それとラストの感動シーンの取り扱い。あれは舞台という観客が制約を容認してる場だからこそ出来る演出であり、映画でそのままやっちゃうとコントか子供だましになっちゃうんですよね。ミュージカルの映画化の難しさを痛感するシーンでした。

 そんなわけで、観て無いけどストーリーは舞台版の方がまとまってそうです。しかし、映画ならではの表現のメリットを存分に味わえるのが、そこだけ切り出してプロモーション・ビデオに使えそうな格好いいミュージック・シーンの数々。話の筋なんてどーでもよくなるパワーがあります。
 それにゲイのラブ・シーンにあまり生理的嫌悪感が沸かないのがいいです。これはアップを使える映画の効果。表情が素晴らしいのです。あと、レズビアン・カップルの婚約パーティーに両家の両親が普通に出席してるあたりにニューヨーカーの侮れなさがありますね。このシーンも動きがあって映画的な見せ場なのですが、ストーリー的には余分だったかも。

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