「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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LIMIT OF LOVE 海猿

 早くも明日TVオンエアーって事で大慌てで観賞。前作映画との間に挟まるTVシリーズは未見ですが、全く予備知識無しでも単独の映画として楽しめる作りになっていました。本作は実写の邦画としては昨年度興行収入1位であり、そこかしこで聴かれるのは「面白かった」「感動した」「泣いた」と絶賛の声。・・・でもこれ、スカスカのシナリオに手抜き演出だと思うんですけどねぇ。泣かせがあざと過ぎてギャグになってたり、ツッコミどころもたっぷりあるので存分に楽しめましたけど。
 何でこんなに世間の評価とマピールさんの感性に乖離が生じてるのかを考えてみると、TV観てないからキャラに思い入れが無いって事もありますが、根本的にはマピールさんがジャンルを間違って捉えてたのが悪いのです。この映画ね、「船内からの脱出を描くサバイバル劇」がメインじゃなくてですね、「煮え切らない海上保安官の彼だけど、やっぱ素敵、早く帰ってきて♪」って話なんですよ。だからヒロインにシンクロ出来てる人は大満足なんでしょう。なるほど、そういうコンセプトなら良く出来てますよ、この映画。最後のラブ・シーンはちょっと酷いけど。
 それに気付いてしまった今では虚しい事ですが、海洋パニック・アクションのつもりで観賞してしまった身としてはかなり不満って事で、以下ネタバレありで記しておきます。

 最悪なのは潜水士が主役の映画なのに見せ場の潜水ミッションが悉く映像で示されないこと。吹替え無しとか自慢気ですがスタント使っていいからちゃんと画を撮れと言いたい。しかも、パニック映画の醍醐味たる次々と降りかかる困難を乗り越える過程が一切描かれません。強運と強靭な体力で全て解決じゃ妊婦と怪我人連れてる意味無いですよ。あまりにも脚本にアイデアがなさ過ぎます。
 演出も超手抜きでして、船内の傾きをカメラを傾けただけで表現してるので水や小道具の重力方向が妙な事になってます。挙句の果てに、船は30度以上傾いてるのにハシゴは真上に向いてて更にどんどん傾くと水が真上から降ってくるというサッパリ状況が理解できないシーンまであります。

 そして決定的にテンポが悪いです。全体にノロノロ・ダラダラし過ぎ。特に酷いのはクライマックスの4分間独白。腹抱えて笑いますよ、このシーン。要救助者を抱えたまま沈没まで一刻を争う状況で、しかも相棒は取り残されてるのに何を酔いしれてるのか。ごまんといるサブキャラも傍観してないで動けよ。一人は確実に脱出不能なんだから。前半には「時間との勝負だぞ」といわれつつ何故か妊婦と雑談かましてたり凄すぎるぞ主人公。
 更に、緊迫感を削ぐ事に主眼を置いたとしか思えない被災者コント、台詞だけで充分だった冒頭のチープなCGシーン、大人の事情っぽいTVリポーターの出演と不要なものばかりでトホホ感が漂います。

 でも、一番腹が立つのは海上保安官や船員をバカにしてるような稚拙な描写の数々です。船内状況確認後の報告は凄く遅いし、司令室ではちゃんと火災を心配してるのに現場じゃ点検ができてない。船内確認もまるでダメ。避難誘導がマトモじゃないからライフ・ジャケット着用はバラバラで女・子供の優先避難もなし。乗客を漫然と移動させるなんてプロの仕事じゃないですよ。あれで人数把握出来るわけがない。もっと自然な流れで妊婦や身勝手な客が取り残される状況を作れるでしょうに。
 それと、現在位置をロストしたのは許容するとして、あれだけ制御盤のある部屋の特徴も伝えられず手がかりが配管番号だけってアホかと。司令側も配管図を調べてる暇があったら船員なりメンテ要員なり探した方が早いですよ。終盤にも「場所を知ってるのは俺だけ」とかいってるけど、それを口頭で伝えられなきゃ救助活動なんてできないでしょ。こんな描写で全面協力の海上保安庁に申し訳なくないんですかねぇ。

LIMIT OF LOVE 海猿 スタンダード・エディション LIMIT OF LOVE 海猿 スタンダード・エディション
伊藤英明 (2006/12/20)
ポニーキャニオン

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