「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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unknown/アンノウン

 「記憶を失なって密室に閉じ込められている5人の男たち。判っているのは3人が誘拐犯、残りの2人が人質、そしてボスが戻ってきたら人質には死あるのみ。リミットは3時間。」
 設定は抜群に面白そうなんですが、残念ながら話が進めば進むほどつまらなくなっていきます。全般に意外性のなさが問題です。85分の作品でありながら弛みまくり。この設定なら疑心暗鬼の人間模様に注力すべきなんですが、演出がどうにも旨くないです。

 先ず、観客に情報を提示し過ぎ。密室の外で起こっていることや、それぞれの記憶が回復するときのフラッシュ・バックなど、監禁メンバーが共有していない情報を持たされてしまうので劇中人物の心理とのシンクロが難しくなってます。もっと曖昧で断片的な記憶と状況証拠だけで話を進めた方がミス・ディレクションを誘発し易く緊張感も持続したと思います。
 次に、局面の変化を記憶の復活だけに頼り過ぎです。現場の手がかりから推理するような展開がもっと欲しかったし、曖昧な記憶により生じた誤解を物証や論理で解いて行ったりしても良かったと思います。記憶が鮮明になる後半ほど予定調和になるんじゃ盛り上がりません。
 加えて人物の描き込み不足が目立ちます。地味ながらクセのある俳優を起用しているわりに個性がイマイチ。勘違いだらけの短絡バカとか、無闇に疑り深い奴とか、露悪的な皮肉屋とか、もっと話を引っ掻き回すキャラを仕込んでおけばインパクトがあったのに。記憶の蘇る時間に個人差があるという設定そのものは面白そうなのに疑心暗鬼に存分に活かされてるとは言い難いのが残念です。

 サスペンスの雰囲気はいい感じだし、スプラッタに走らず心理的取引で魅せようと言う心意気は良いです。これで探り合いや駆け引きが面白ければかなりの水準になったのですが、テンポが速すぎてわかりにくいのが困りもの。求心力はあるだけに勿体無い感が際立ちました。
 ラストはロジックでは到達できない結末ですが、それ自体は否定しません。やはり密室劇の『11人いる!』の真相だって推理で判明するような代物では無かったですが存分に楽しめますからね。ただ、本作のオチは全体の流れに巧く融合出来ておらず、結果的に意味の無いサブストーリーを発生させただけになってしまいました。こういうのは記憶の断片にさりげなく混ぜ込んで置くのがスマートなやり方でしょう。アイデアは悪くないだけにその唐突さが惜しいのでした。

unknown/アンノウンunknown/アンノウン
(2007/07/04)
ジム・カヴィーゼル、グレッグ・キニア 他

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