「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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血と骨

 戦前に済州島から大阪に出稼ぎにやってきた凶暴で強欲な在日コリアンの半生の物語。朝鮮には「血は母より、骨は父より受け継ぐ」と言う考え方があるらしいです。つまり親子の物語な訳で、こういう設定だと普通は愛憎劇になるんですが、この映画では愛は無く憎悪だけです。このあたりが水に流す日本人と恨みを忘れないコリアンとのメンタルの違いなのかも知れません。
 とにかく始終ビートたけしが暴れてる話なんで嫌悪感を抱く人も多いとは思いますが、僕は面白かったです。戦後復興期の昭和の庶民のリアルな営みと在日のカルチャーを巧みに再現したホームドラマでした。ただ、これはアレですね、年末にやる大河ドラマの総集編。それの後編だけを観たみたいな印象。恐らくあったであろう若き日の差別や劣悪な労働の部分は大胆に切り捨てられ、描かれた中年期以降もぶつ切りのエピソードが連なり、詰め込みすぎで落ち着きが無いです。大河ドラマで観たかったと思わせるのは映画としてどうなのか。
 父役のたけしに焦点を当て続けたのもメリハリを欠いた原因でしょう。「血は母より」の母・鈴木京香の存在感が薄すぎます。妻としての演技は多少あったけど母としては皆無に等しかったです。勿体無い。この程度の役柄ならレイプシーンに迫力を出すために脱げる女優を充てた方が良かった。息子も同様で、語り部の割には親や兄・姉との関係性が淡白すぎで、どんな影響を受けたのか伝わってきません。2人ともいい演技してるんですけどね。これは脚本の問題。
 あと、バイオレンスシーンは迫力不足。昭和的頑固親父がちゃぶ台ひっくり返して暴れているレベルで、理不尽で非道な怪物の域には達して無かったです。特に風呂屋で全裸で暴れるたけしに貼り付くボカシはまるでコント。でかいボカシはセックスシーンでも鬱陶しくて、これならアングルで誤魔化して欲しかったです。
 色々不満を書きましたが、役者達の演技の水準は高く、2時間超の長さを感じさせない良く出来た映画です。朝鮮文化とかよく解るし。日本に強制連行されて強制労働させられて帰還を許されなかったっていう史観の人には許せない内容でしょうが。

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ビートたけし (2005/04/06)
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