「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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スマイル 聖夜の奇跡

 経験ゼロの素人監督が弱小小学生アイスホッケーチームを率い北海道大会の優勝を目指すというコメディタッチのスポーツムービー。主演がダンサーの森山未來なためタップダンス戦法でアイスホッケーという無茶な企画が採り入れられ、俳優の陣内孝則が原作・脚本・監督というなんとも頭の痛くなる作品。ところが、いかにも陣内孝則な大袈裟で空回り気味の笑いは別として、漫画的王道ストーリーが意外と健闘している作品なのでした。アイスホッケーが映画になっただけでも奇跡ですが、バランスがメチャメチャなのに好感が持てる作品に仕上がったのがもっと奇跡。

 本当に妙な映画です。話に現実味はないし、内容は詰め込み過ぎでとっ散らかってるし、展開は在り来りの一本調子だし、ギャグは煩わしいぐらいに挿入されるし、マクドナルドの宣伝は露骨だし、子役達はお世辞にも上手いとは言えません。けれど、独特のテンションで全てを強引に乗り切る勢いがあり、短所なんかどうでもよくなる力技が冴えています。最終的にはしっかりと痛快感を味わえ泣かせもあるモノになってるのです。
 件のタップ戦法も、リズムで相手チームの長所を盗んで戦術に活かし、児童心理学専攻の人心操作で勝利に導くという設定がそれなりに成功。実は無理にタップを入れなくても音楽教師とかで成立してしまうんですけどね・・・。あと、とかくゴチャゴチャしがちなホッケーシーンも単純化して流れを追いやすくする工夫の跡が見えます。そして、試合中にベンチで監督が踊りまくるという、状況的には明らかにバカみたいなタップシーンも、ダンス自体が本物なのでかなり見栄えが良いのでした。

 でも、陣内演出というエクスキューズを退けてしまうとやっぱりキツイかも。キッズには通用しないですからね、そんなもん。特に、物語構造的にはチームのポイントゲッターの少年が主役であるべきなのにメインに監督が座ってるあたりに無理があり、その弊害をまともにくらったのがヒロインなのでした。結婚を目指す主役カップルのエピソードは話が進めば進むほど薄まっていき、代わって語られる少年少女の初恋物語との接点が薄い加藤ローサの出番は激減です。主役からして最後の方は采配抜きでただ踊ってるだけの人ですけどね。挙句にエピローグでは主人公カップルに一切言及無しという身も蓋もない扱いで爆笑。
 で、下克上に成功した少年の物語というのがまた凄まじい。大人になった少年の回想形式で物語は始まり、東京から来た少女が少年に積極アプローチ→カップル成立→少女、デート中に倒れる→実は難病→少女の母は少年を快く思っていない→無断で連れ出す→容体悪化というどっかで聞いたような展開をベタに辿ります。まさか、森山未來が出演してる映画でこれをやるとは。まあ、無理矢理な泣かせに陥らずに前向きな流れにしたのは良かったのですが。
 そして、無駄に豪華なカメオ出演者の出番が大過ぎです。特にキッズの家族に色々な設定を持たせたためにクライマックスに枝葉が大量発生。闘病する女の子との約束を果たす為の戦いがぼやけまくりでした。でも、一番の難は役者・陣内孝則が出てこない事です。この珍妙な世界観に一番しっくりくる役者は間違いなく彼ですから。

スマイル 聖夜の奇跡スマイル 聖夜の奇跡
(2008/06/04)
森山未來加藤ローサ

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