「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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少林少女

 公開時から渦巻く悪評に注目していた作品ですが、カンフー映画ファンが激怒しているものと思えばそういうレベルを遙かに超えて凄かったです。物語が何を目指し何処に向かうのかも謎なら、主要人物の背景・因果関係も理解しがたい。多くの矛盾を胎んだまま最後は唐突に「愛」とか言い出して大団円するに至っては斬新過ぎて言葉もありません。
 とにかくストーリーの酷さが目立ちますが、どんな屑ライターでもここまで整合性のない脚本を書くとは考えにくいです。ここは、『ラヂオの時間』で描かれてた「作り手のいい加減さやしがらみでどんどん内容が変わってしまう事態」が現実に起こったと、できるだけ好意的に解釈したいと思います。罵声はコントロールを放棄した監督・本広克行と公開に踏み切った製作・亀山千広、そして名義貸しのチャウ・シンチーに浴びせるべきです。宣伝でこれを誉めなきゃならなかった出演者や御用評論家にも同情しますよ。特に身体を張ってアクションを頑張った柴咲コウの無駄な努力に。彼女のマネジメントは何故いつもいつも罰ゲームみたいな仕事を受けちゃうんだろうか。

 これねぇ、本来の筋は①少林拳を普及させたい柴咲コウがラクロス部にスカウトされる。②いろいろあってチームが団結する。③皆の特技と少林拳で勝利、結果的に少林拳も普及。ってな流れだったと思うんです。そのままじゃモロ『少林サッカー』なので『スウィングガールズ』風を狙ったのでしょうね。チーム18人全員の設定が存在しキャストも可愛い娘ばかりです。公式BLOGによるとガールズは拳法やラクロスの特訓を行っており、友情ドラマや試合が丁寧に撮られていた節もあります。・・・それが何故だか②と③がダイジェストとなりガールズはエキストラ同然の扱いに。
 撮影途中で脚本の大幅変更を余儀なくされたとみてまず間違いないでしょう。おそらくラクロス部や中華料理屋のシーンを撮り終え仲村トオル絡みのシーンを残すのみの段階で。そして難解なパズルを余儀なくされた作り手は匙を投げ、後半は少林拳の普及もラクロスも無関係なバトルに費やされテーマ不在の事態に。たぶん、仲村トオルの暗躍や柴咲コウの巨大過ぎる「気」もバトル肥大化後の新設定なんでしょう。だから江口洋介が隠すべき愛弟子とともに敵の本丸でラクロスしたり、CG演出では「パワーが制御不能だからノーコン」となってるのに、チームメイトには「スタメン当確の上手い選手」と認識されてたりするのでしょう。

 ただ、当初コンセプト通りに少林ラクロスを作ったところで結果は同じでしょうね。B級アクションなんだから話なんてメチャメチャでもいいんです。でも、「徹底して格好いい功夫シーンを集める」とか、「ラクロス少女の躍動美を究める」とか、「柴咲コウの新たな魅力を追求する」とか、何でもいいからバカに徹する心意気が必要なのです。それが無い時点でこの企画の失敗は必然。香港コンビとナイナイ岡村のギャグで爆笑とっても意味なくて(実際はくすりとも笑えなかったですが)、欲しいのはいかれたコンセプトから滲み出る笑いなんですよ。チャウ・シンチーと言う看板を掲げた以上はそれは必須であり、この出来ならどう考えても「お蔵入り」が妥当でした。配給の見識が問われますよ、ホントに。

少林少女 コレクターズ・エディション少林少女 コレクターズ・エディション
(2008/11/05)
柴咲コウ仲村トオル

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