「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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Ray

 昨年亡くなった「ソウルの父」レイ・チャールズの伝記映画。サングラスに満面の笑みでゆらゆらと仰け反りながらピアノを弾く「いとしのエリー」をカヴァーした黒人シンガーさんですね。マピールさんはソウル・ミュージックはあまり詳しくないんですが、劇中で流れる彼の楽曲の多くは既知でした。今ではスタンダードになってる曲ばかりって事ですね。
 この作品は主演のJ.フォックスが一人で支えているといっても過言じゃありません。レイにそっくりの渾身の演技に研究された盲人としての仕草、見事なピアノ演奏と歌いっぷりは脱帽もの。オスカーは納得です。

 レイのキャリアはまだ黒人差別が顕著な1948年に始まり、盲目のピアニストでありながら有り余る才能で瞬く間にスターダムにのし上がります。普通だと黒人差別や盲人というハンディキャップを苦難の末に乗り越える感動の物語になりそうな所ですが、その部分はあっさり目に流してしまい、偉大なミュージシャンのサクセス・ストーリーが普通に描かれます。だからこういった健全な要素での感動物語を期待してる人にはNGです。
 なにしろレイはロクデナシです。ショービズの世界にありがちですが、彼は筋金入りのジャンキーで女にだらしなく稼ぐことが最優先。ハンデなんかとっくに克服していて、杖無しでも一人で街を歩けるし、ギャラを誤魔化そうとしても騙されない。セクシーでモテモテでちゃんとイイ女を嗅ぎわけとっかえひっかえ。・・・嫌な奴ですね。おまけに黒人差別にも無頓着で「南部だから仕方ない」で済ましてる。それどころかゴスペルをポップ化して黒人社会からも爪弾きにあってるし。
 この映画はそんなレイの人間的弱さによる波乱の人生と溢れる音楽の才能を描いたものですが、ストーリーはありきたりで盛り上がりに欠けます(9割は実話だそうだから仕方ないけど)。それよりもブラック・ミュージックを楽しむ方がいいでしょう。即興で「What'd I Say」が生み出されるシーンなど演奏シーンがとにかく楽しいです。ただ、1960年代半ばまでの活動で映画が終わってしまい、その後のキャリアが端折られてしまうのは残念でした。グラミーを獲った曲が何曲もあるんだから演奏だけでもデザート替わりに流して欲しかったです。

Ray / レイ Ray / レイ
ジェイミー・フォックス (2005/11/25)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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