「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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百万円と苦虫女

 百万円を貯めては各地を転々とし生活していく女性の物語。転職サクセス&節約生活の映画かと思ったら全然違いました。毎回ゼロから貯めるのではなく、引っ越すたびに持ち出した金額を補填して貯金が百万円を超えたら誰も自分を知らない次の街へって事らしい。そんなわけで励むのは低賃金な短期アルバイトばかりの、のんびりほのぼの青春ロードムービーなのでありました。
 蒼井優の主演映画がこの作品でまだ2作目ってのが先ず驚きですが、主演女優に相応しい存在感で「性格が不細工で人と距離を置くタイプの地味な美少女」を演じております。オリジナル脚本を手がけた女流監督タナダユキの世界観はかなりファンタジー寄りだと思うんですが、蒼井優が必死にリアルな世界の端っこに繋ぎ止めてる感じ。ここまで一人の女優に依存していいのかと思うほどに彼女の魅力だけで成り立ってる映画です。蒼井優が目当てなので私的には何ら問題ありませんが。

 不器用な男女を絡めた脚本の全体的な流れは悪くないしサラッとしたラストも好みなのですが終盤の展開が微妙。普通はそこでゲームセットになるから「金目当て」の指摘は不要だし、「先輩、水かけすぎ。」だけで十分なのに台詞で真相を説明しちゃったり、ラストへの繋ぎに色々と失敗してる印象で残念。シンプルに事を成せるタイプに思えるあの男にあんな回りくどいことをさせるには理由が欲しいし、最後に悟った主人公の出す結論も腑に落ちず。なんで次の街なのよ?
 ただ、その辺りはは些細なことで真に足を引っ張ってるのは撮影と演出。蒼井優だけアイドル映画風にアップが多い一方で、テクニカルなカメラワークが空回り気味で不必要に安っぽい映像になっている箇所が多々あります。演出は全体にステレオタイプが鼻につき主役以外で自然な演技なのは森山未來ぐらいで、演者が年配になればなるほど三文芝居がきつくなります。笹野高史・平岩紙・堀部圭亮など地味に豪華な脇を揃えてるのにもったいない。子役の芝居も今時珍しいぐらいに嘘くさいです。

 だがしかし、蒼井優の演出には間違いなし。苦虫を噛み潰したような愛想笑い、人間くさくて時に鬱陶しい性格、感情移入せずにはいられない弱さ脆さ危うさを身に纏い、感情表現の不得手な役柄でも微妙な成長を表現してみせます。きめ細かい身のこなしやモノローグだけでも魅せるし、話を暗くしすぎないコントロール役も担当する大活躍。いろんなシチュエーションの蒼井優を眺めてるだけで幸せなのであります。あとはベッドシーンに艶があれば言うこと無いんですが。

百万円と苦虫女 [DVD]百万円と苦虫女 [DVD]
(2009/01/30)
蒼井優森山未來

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