「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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NEXT -ネクスト-

 2分先の未来を予知できる男のSFアクション。『ブレードランナー』や『マイノリティ・リポート』でお馴染みフィリップ・K・ディック小説の映画化ですが・・・かなりのバカ映画。難解なディックのイメージを吹き飛ばすデタラメぶりが快感に変わります。着想は面白いし演出も凝ってるしアクションは派手で俳優陣も健闘してます。しかしその功績を全部チャラにしてお釣りが来るほどに脚本が超テキトー。

 とにかく物語の発端となるFBI捜査官の行動があまりに不可解。彼女らの目的は「核兵器を持つテロリストのロサンゼルス爆破計画阻止」なのですが、その最優先ミッションが何故に「予知能力者確保」なのよ?2分先の未来しか予知できない半端な能力だって事までしっかり見抜いてるのに。しかも、彼女がどうして主人公が隠し持つ能力に気づいたのかも不明なら、主人公を追い回した挙げ句無理矢理やらせた作戦にも唖然。ジュリアン・ムーアが脚本をちゃんと読んだ上で出演したのか心配になります。
 テロリスト側も凄いです。彼らにとって主人公は「FBIが追ってる謎のマジシャン」に過ぎないのに、何の根拠も無くいつの間にやら「なにがなんでも殺すべき人物」になってます。そんなの放っといてさっさと爆弾を設置し出来るだけ遠くに逃げるべき状況の筈なんですが。こいつらが何の目的でこの事件を起こしたのかも謎。

 けど、「2分先の未来予知」をあの手この手で描写したのは面白かったです。冒頭のカジノ脱出をはじめ、脳内シミュレートから最善手を導き出し大アクションの末にスイスイ逃げ続ける様が心地よい。多くの条件分岐から正解を導き出す過程を、何度も何度もバッドエンドを繰り返して見せたり、分身させて表現したり飽きさせない工夫もたっぷりです。
 そもそも主人公のスキルとFBIの捜査規模で国家的危機に対抗するのが無理筋というのは棚に置いといて、問題は「2分間の制約」という設定がヴィジュアルだけでストーリーに全く活かせてないところ。一応、FBIの主人公捕獲作戦では少しだけ考慮されますが、2分間の情報処理速度を無視した超人的索敵範囲とかはもう少し練って欲しいところ。最初から「ヒロインに関しては例外」と明示してるのだからその設定も有りだとは思いますが、その理由が明らかにならない上に、後半の展開にダイレクトで「ヒロイン救出」を持ってきちゃうのは超の付くド反則でしょう。ぎりぎりでヒロインが巻き込まれるとかの小細工ぐらいライターは考えないと。

 そして、困ったことにニコラス・ケイジの抑えた演技が妙に可笑しいです。「一見、何の取り柄も無さそうで実は凄い能力を持つ胡散臭いて男」という役をさせるとこの人は本当に嵌りますね。ジェシカ・ビールも見た目最重視のB級SFヒロインという得意のポジションをきっちりこなし、珍作常連のジュリアン・ムーアも生き生きと大真面目に熱演。普通なら箸にも棒にもかからない筈なのに彼らの演技で駄作とは言い切れない味わいが。重度のアルツハイマー病を患ってるらしいピーター・フォークが顔見せしてるのも嬉しいです。

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