「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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スター・トレック

 11作目の劇場版は若きカークとスポックが登場するということで、ミッシング・リンクになってる出航初期の「宇宙大作戦」クルーの冒険を新キャストで描くモノと思われていましたが、蓋を開けてみたら正当な続編で驚きました。ファンなら冒頭10分で気づく事なのでぶっちゃけますが、本作は歴史改変された別世界のカーク達の物語でして、時間軸は前作『ネメシス/S.T.X』よりも後のエピソードなのであります。つまり、タイム・ワープものの亜流ですね。
 しかし、そんな小難しいSF設定は無視しても問題ないように配慮されており、今までスタートレックを全く観た事が無くてもわけわからんくらい面白い作品です。エピソードの積み重ね方や演出が凄く巧く、異常にスピーディーな進行でキャラクターの魅力を前面に押し出して語られるエンタープライズ号のファースト・ミッションは、ベタにカークとスポックの成長と友情の物語なのであります。勿論、オールドファンに嬉しい小ネタの数々も仕込まれてるし、考証も映像もマニアが及第点くれるだけのクオリティとシリーズ本来の大味さ加減をキープしております。細かい笑いも豊富な極上の娯楽スペースオペラとして万人にお勧め出来る一品です。

 先ず、ファンには自明な事なのでサクッと済ませる必要があるキャラ紹介の手際良さに感心しました。メイン・クルーの特技や性格を一瞬で把握させ、さりげない仕草で旧作ファンの拒否反応も押さえ込んでます。それでいて従来の未来的な小綺麗さやエリート臭を抜いた人間臭いキャラに構築してあるのが上手いです。カーク程ではないにしても、それぞれに人生が変わってるってことで説明はつきます。スポックが尖って育ってしまっただけじゃなくあそこまで感情交流盛んな人格になったのは謎ですが。
 また、パラレル設定であるが故の緊張感も素晴らしいです。中盤の度肝を抜く展開で安泰なはずのメインクルーですらこの設定下では死ぬ恐れがある事に気づき感嘆。TVシリーズの設定に齟齬が生じないように色々と制限され時に緊張感を欠いた過去の映画とは大違いです。

 ただしカークに指揮能力があるようには見えない点は問題。コバヤシマル・テストはカークらしくない手抜きの連発ですし、実戦では殆ど「スコッティ、なんとかしろ!」で済ませてますし。まあ、前任者のパイク艦長からして主任不在で貴重な筈の操舵士を強襲メンバーに加え生身で降下させるという衝撃の采配を振るってるんですが。この艦に保安部はないのか?
 新造艦とはいえホワイトベース並みに正規クルー不足なエンタープライズってのも腑に落ちません。よく考えるとスポック以外は今回のミッションの最中に諸事情で抜擢された新人なんですよね。チェコフだけは特に言及もなく最初からブリッジに居るけど。こいつ一番若輩なのに。

 役者さんでは主役のクリス・パインがとにかくカッコいいです。自信満々の目つきがウィリアム・シャトナーのイメージそのまま。ザカリー・クイントのスポックも立ち居振る舞いを良く似せてます。ミスター加藤ことスールーが韓国系のジョン・チョーになってしまったのは日本人として少し寂しく、アントン・イェルチンはチェコフより『ターミネーター4』のカイル・リース役の方が嵌ってる気がしました。『ホット・ファズ』のサイモン・ペグ演じるスコットは美味しすぎ。『ターミナル』でトレッキーの空港員としてバルカンサインを決めてたゾーイ・サルダナがウフーラ役というのも凄い因縁です。クライマックスに出が薄いマッコイ役のカール・アーバンは敵役のエリック・バナと同様に全然印象に残らないポジションだったので次回の活躍を期待。

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