「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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252 生存者あり

 突発性巨大台風に襲われた東京で地下鉄駅構内に閉じこめられた生存者とレスキュー隊が活躍するパニック大作・・・なのですが、レスキュー隊が身内の情を優先することを肯定的に描き、泣かせたいのか笑わせたいのか判断つかない酷いシーン満載という斬新な作品です。設定を考えた奴がウルトラのバカな上にドラマ構成はパニック映画の基本を無視しており演出も勢いはあるけどありすぎて見苦しいという超大型トンデモ映画なのでした。ちょっと誉めるところが見あたりません。

 とにかく「地下鉄新橋駅水没」という局所的な災害の顛末を描くにしては大津波があまりに大風呂敷でした。この話に関東一円大惨事レベルの異常気象なんて必要ないのに。想像するに、先ず「新橋駅幻のホームからの救出」というプロットがあり、そこに被災者を誘導する方法として洪水が設定され、その原因として巨大台風が用意されたのでしょう。集中豪雨ぐらいじゃ駅を速攻で沈められないという事で高潮をセレクトした辺りから破綻が強烈になり、事件を新橋で起こすとなるとお台場は壊滅して貰うしか無くなります。で、トドメに派手な映像が欲しい作り手が考証とか無視して水量をアップ。かくして事態は消防庁が新橋だけに総力を挙げる必然性もなければ、気象庁の人がピンポイントで駆けつける筈もない規模にインフレってとこでしょうか。
 他地域のことは劇中で見かけない自衛隊や海保や警察が尽力という事にして忘れるにしても、それ以外の部分で脚本が適当すぎるのが頭の痛いところ。地下鉄構内を埋め尽くす水で多くの人々がお亡くなりになる中、元レスキューの能力とか無関係に「偶然」無傷で助かった主人公が妻とはぐれた自分の娘と「偶然」再会して他の生存者と共に救助を待ち、一方でレスキュー隊隊長である主人公の兄は「偶然」救出者の中にいた主人公の妻と合流、その後も要所要所を「偶然」で解決し最後まで押します。普通は閉じ込められた連中が知恵を出し合って局面を打開したりするんですがねぇ。爆笑のラスト「運命の18分」の展開に至っては宗教映画みたいだもの、凄まじすぎる。
 登場する専門家が悉く頭悪いというのも特徴。被災時にとるべき行動とか教訓というものがここまで見あたらないディザスター映画というのも珍しいです。「諦めずにシグナルを送り続ければレスキューが見つけてくれる」という話になってないどころか、「若気の至りな隊員の暴走に命運が委ねられる」というのが凄い。「252」の意味ぐらいは覚えておいて損はないのかと思いきや、これも東京消防庁の通話コードってだけなのであまり役には立たなそうですし。

 そして、何言ってるのか聞き取れないので日本語字幕推奨という狂った大熱演。特に地上の出演者は全員テンション上げ過ぎです。たぶん役者には暴風雨を想定して怒鳴り合い絶叫調の演技をさせておいて、結局は大型台風の演出を放棄した結果なんだと思いますが。感情表現出来ない香椎由宇と入れ込み過ぎな桜井幸子の両極端演技が感情に流されまくる暑苦しい救助隊の面々に華を添えております。
 一方、地下メンバーですが、初手から救助待ち以外の選択肢がない設定に足を引っ張られ“ミスター救助”伊藤英明すら活躍の場が限られる始末。他は推して知るべしで、大阪商人や韓国人の設定は何も活かされず、一般被災者に「出口どこだよ!」と突っかかる変な男もトラブルメーカーとしては中途半端。それぞれの家族のエピソードが生還モチベーションの相互作用に繋がっていかないのも陳腐です。皆それほどダメ演技じゃないんですが演出が・・・。子役も泣くべき時に泣かず唸るべき時に唸らずで知恵遅れみたいにされちゃってるし。

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(2009/05/22)
伊藤英明内野聖陽

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