「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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サマーウォーズ

 監督・細田守、脚本・奥寺佐渡子、キャラデザは貞本義行でアニメ制作はマッドハウスという、アニメ『時をかける少女』スタッフ再結集が話題の長編オリジナル作品。興収10億突破は公開規模を考えればメガヒット級でありメディア販売も好調、各種映画賞のアニメ部門を席巻しブレイクはアニオタだけに留まらないことも証明されている作品です。
 けど、個人的にはこの脚本でそこまで褒められる理由が謎。話は解り易いし退屈もしないですが、風呂敷はでかすぎだしキャラ描写が薄っぺらだし伏線の配置は稚拙だしサイバー物のプロットにも新鮮味が無いと思うのですが。

 とにかく主人公とヒロインの影が決定的に薄いのが難。軍師役な筈の主人公が立案するのは他人の技量に依存した大雑把な作戦ばかりで本人の活躍の場は意外に少なく、ヒロインにいたっては延々と蚊帳の外をキープして唐突に美味しいとこだけ掻っ攫う。二人が関係を深めるエピソードなんて殆ど無いのに済し崩しにくっつかれても困惑するばかりなのです。家族・友人の繋がりに乏しい主人公と巨大な親戚・縁者を抱えるヒロインとの対比を狙ったように思うんですが、なんで途中から男衆と主婦連という構図にしちゃったんでしょうか。
 何故に婆ちゃんが一目見た瞬間に主人公を認めヒロインを託したのかさっぱりわからないのも困ります。婆ちゃんは傑物として描かれ作品のテーマらしき台詞を吐くわけですが、物語の落とし所がそれとズレてるというか、最終的に家族を守るという役目をサブポジションのゲームチャンプに担わせるのであればそこに主人公が関与して欲しいところ。ちゅか、このストーリーだとヒロイン役は“煽てのセイラさん”な婆ちゃん一人でいいし、クライマックスも間接的でいいから彼女が落とし前をつけるべきだと思いました。

 そんなこんなで、もっと削ったり足したりブラッシュアップ出来るお話だったという不満はありますが、父方が9人兄弟で従兄弟だけで13人という身としては、親戚が一同に会した時の雰囲気はリアルに描けてたと思います。確かに子供達は年少組で固まり難しい年頃はやや距離を置き、男達は銘々に場所を塞ぎ女達は賄い組と井戸端組に分散し、長老が全体を掌握してました。台所とかも本当にあんな感じ。
 あと、世界の危機に一族の男達が立ち上がる展開のワクワク感はいいですね。漁船の活用法とか爆笑しました。男達の行動を女・子供が全然理解してないのも面白かったです。更に、ネットの戦いを甲子園予選とシンクロさせたり、この辺りの脚本は良く出来てますね。それだけに終盤の展開が釈然としないわけですが。
 んで、あのバーチャル世界の色々と杜撰で危うすぎるセキュリティシステムと“村上隆”チックなセンスには生理的に抵抗があるのですが、現実社会とデフォルメなネット描写との画のギャップやポップな格ゲー・アクション自体はさして気にならず。「レイアウトの鬼」と言われるだけあって演出は見所満載でしたし、あんな2D画なのに溌剌とよく動いてました。言うまでもなく『時かけ』で証明済みの現実世界の描写も美麗で躍動感あり。良く出来たアニメなのは間違いないです。

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