「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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沈まぬ太陽

 読んだことはないですが文庫本で全5巻に及ぶ山崎豊子の長編小説の映画化であるからして3時間22分の長尺であろうと駆け足ダイジェスト編集版になるのは否めないと予想してました。しかし、殆ど混乱することが無い上に社会派のドラマは重厚で少しも長く感じなかったです。超豪華ベテラン俳優陣がじゃんじゃん出ては消えていくこの手の映画では先ずあり得ない丁寧で分かり易いとすら感じる脚本&演出に感服。主人公には全然共感できないんですが。

 時間軸の長さにしろ登場人物の多さにしろ大河ドラマ級の題材を扱うわけですからエピソードや人物の掘り下げは不十分にならざるを得ないわけですが、そこを渡辺謙扮する愚直な主人公の生き様に絞って過剰なまでの説明台詞で物語を整理してしまうのが凄いです。人生経験が浅いと昭和的な権力闘争や企業戦士の感覚が掴みにくいかも知れませんが、キャスト的にみてメイン視聴層は中年以上で鉄板だから問題無いでしょう。出世のため金のために腐敗していく敵役・三浦友和も、彼の側からのストーリーを同じ分量描いて欲しいぐらいに熱演。それじゃ『白い巨塔』ですけど。

 一方で、CGが物凄く酷いです。題材が題材だけに航空会社の協力を得られない事情があったんでしょうが、飛行機が出る毎に違和感を与えるレベルというのは予算配分を間違ってるとしか・・・。
 あと、フィクションと言い張りながら現実の出来事を連想するしかない墜落事故をストーリーに組み込み露骨な日航批判を展開するスタンスや労組美化は不快でした。作り話の部分も確実に事実と混同しますし、いまや労組側も経営悪化の大きな要因と認識されてるわけですし。腐りきった経営陣や政府の問題は原作が書かれた時点では先見の明だったのでしょうが、日航の破綻と再建問題がクローズアップされた現在に敢えて遺族への配慮に欠くように思える御巣鷹山関連ネタをインサートする必要があったのか疑問であります。

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(2010/05/28)
渡辺 謙、三浦友和 他

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