「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

運命のボタン

 「ボタンを押せば100万ドル、ただし見知らぬ誰かが死ぬ」。この設定を聞いた時に脳裏に過ぎったのは『ヒッチコック劇場』や『ミステリー ・ゾーン』などの古き良きSF風味TVサスペンス。だから、真っ先に考えたのは「これって30分かせいぜい1時間のネタじゃね?」と言う事。そして、予想通りに無意味な探偵ごっこと予想を超えて意味不明なSF展開で引き延ばされておりました。はっきり言ってこの辺りが面白くないです。加えて、シニカルというよりアンフェアな後付けルールを持ってこられちゃ観客に拒絶反応を起こしてくれと言ってるようなものですよ。もっとスマートに纏まってればああいう幕切れも悪くないのですが。

 意外な展開続きで話が何処に転がっていくかわからず退屈はしませんが、とにかくストーリーの膨らまし方が中途半端。主人公が脚に障害を持ってるという設定が今一つ活かせてませんし、この話にNASAや火星が必要だったとも思えません。ピースサインとか図書館の顛末とか水のゲートも何がしたかったのか謎です。サルトルの思想が解ってるとピンと来るのかも知れませんが、哲学とトンデモSFの食い合わせは究めて悪く、善良につつましく生きてる女を経済的に追い込んで罠にかけるという安手のポルノみたいな展開も不可解。なんで普通に利己主義を戒める寓話にしなかったのでしょうか。

 わざわざ70年代設定で作ってるのは拘りの原作準拠なのでしょうか。エンドクレジットで知ったのですが原作は『地球最後の男』『縮みゆく人間』などの古典SF作家リチャード・マシスン。この人は『ミステリー ・ゾーン』のメインライターの一人でもあります。つーか、調べたら85年の『新トワイライト・ゾーン』でこの話が映像化されてて、映画で旦那さんが懸念してるのがオチだったようです。当時、観てると思うんですが全然記憶にありません。原作の方も気になって試しに我が家にあった『激突!』の原作本を捲ったら巻末の訳者解説にオチまで載ってやがりまして、これもありがちだけど冷笑的な幕引きのようです。
 ところで、キャメロン・ディアスがすっかりオバサンになってますけど、『私の中のあなた』ではここまで酷くなかったから70年代っぽい役作りとダーク系の演出に因るものでしょう。爽やかな笑顔とコメディの印象が強いキャメロンやジェームズ・マースデンを真逆の役で起用したのは皮肉たっぷりな本作らしくて良いと思います。

運命のボタン [DVD]運命のボタン [DVD]
(2010/10/22)
キャメロン・ディアス、フランク・ランジェラ 他

商品詳細を見る
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://mappil.blog65.fc2.com/tb.php/450-93f2b667
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。