「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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ルパン

 ルパン生誕100年を記念して製作されたフランス映画。物語のベースとなっているのは「カリオストロ伯爵夫人」です。日本ではロリエコジジイのアニメが圧倒的に有名ですが、あの話とは無関係というかコッチが元ネタ。ちなみにカリオストロ伯爵には更に元ネタがあって、マリー・アントワネットの時代に実在した錬金術師です。彼は「王妃の首飾り」と呼ばれる歴史的事件で失脚するんですが、この首飾りをモチーフにルパン・シリーズ「女王の首飾り」が書かれ、そのエピソードがこの映画の冒頭の少年時代シーンの原作だったりします。
 マピールさんは少年期に南洋一郎のジュニア向けシリーズ30巻を読破したり、リライト前の原作も数冊読んでますんでルパン物への思い入れは深いです。でも世間的には名作とされる「カリオストロ~」って話が個人的にはあまり好きじゃないんですよ。これ駆け出し時代のルパンが三つ巴の闘いの中で2人の悪党にコテンパンにされる話なんです。シリーズの売りである華麗な謎解きや大胆なトリックとは程遠い、荒削りで浅薄な若さ故の過ちルパンなんですな。ちなみにマピールさん好みなのはルパンがドン・ルイス・ペレンナを名乗って活躍する一連の愛国冒険モノです。ちょっとマニアック。

 この映画はコアなルパンファンがニヤリとする小ネタが盛り沢山なのですが、シリーズの良いとこ取りに力を入れすぎるあまり、前後のつながりに無理があったりテンポを悪くなったり、はっきり言って中だるみしまくりで退屈でした。まあ、フレンチ・ムービーにしては眠くならなかったですが。ラストは原作を知らない人にとっては謎でしかありませんし。痛快な冒険譚を期待すると痛い目を見ます。勿論、子供向きではありません。
 少年期のエピソードは設定変更が激しいですが、ヤング・ルパンがカリオストロ伯爵夫人ことジョゼフィーヌに鍛えられ立派な怪盗に成長する前半の流れは思ったより原作に近かったです。令嬢クラリスと悪女ジョゼフィーヌに瞬速で二股のルパンとか、クラリスを押し倒して妊娠させちゃうのも原作どおりですが、クラリス嬢が積極的にたらしこむ姿には唖然。ジョゼフィーヌは妖艶なんだけど二十歳の男をメロメロにするのはちょっと無理がある気が。いくらなんでも40歳代はオバハン過ぎです。
 問題はオリジナル要素が増える後半でジョゼフィーヌの原作設定をわざわざ否定してオカルト設定にしてあったり、もう一人の敵・ボーマニャンの裏設定にサプライズがあったり。面白い設定だったけど残念ながらまとまりが悪く話が入り乱れ過ぎでした。催眠術とかやり過ぎだったと思います。ボーマニャンとの対決は裏設定を活かしきれない消化不良の結末でしょんぼり。ここが事実上のクライマックスで、ジョゼフィーヌとの結末は続編「カリオストロの復讐」のモチーフを中途半端に頂いたグダグダの蛇足でした。不必要に人が殺されすぎるのも違和感。

 目を瞠るのは美しい装飾品の数々とベルエポックのパリ。たぶん時代考証は嘘ですが美しい衣装が次々とお目見えして面白いです。もっともシルクハットに夜会服で片目にモノクルという一般的ルパン標準服は原作には登場しないんですけどね。
 あと、日本語吹替のカリオストロ夫人の声が不二子ちゃんなのは笑いました。

ルパン ルパン
ロマン・デュリス (2006/04/07)
角川エンタテインメント

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