「Wring that Neck」

DVDで観た映画の感想

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バタフライ・エフェクト

 これは最高に面白かったです。何が起きてるのか解らない導入部から、精神がおかしくなりそうな病んだ映像、複雑で衝撃的なストーリー、悪趣味な笑いとスリル満点のサスペンスと切ないラブ・ストーリーが混在するダーク・ファンタジー。かなり強引な展開を見せ緻密とは言い難いのに、開始からぐいぐい引き込まれ圧倒されました。クライマックスの連続で高いテンションを維持する脚本の完成度が素晴らしいです。とにかく先の読めないところがこの映画のセールス・ポイントなので予備知識無しで観た方がいいです。以下も重要なネタバレはしないけど未見の人は読むのはここまでにして観賞することをお薦めします。

 凄いのは脚本だけじゃなくて、役者の頑張りもたいしたものです。作品の特性上、主要キャストは色々演じ分ける必要があり、社交クラブから底辺まで、善人にも悪人にも、果ては痩せたり太ったりまで要求されるのです。さらに幼児期と少年期で子役が4人×2セット必要なんですが、そっくりなだけじゃなくて彼らも難しい演技をこなしてるのです。
 エキストラに服役中の受刑者を起用して本物の刑務所で撮影したり、実際に麻薬常習者がごろごろ居る場所に撮影に行ったり、変なところにリアル志向。特殊効果を多用しながら低予算に泣かされ、それでも尽くアイデアで乗り切る。この若い2人の監督兼脚本家の今後が実に楽しみです。

 まあ、上で絶賛しておいアレですが、ダメな人には全然受け入れられない映画な気もします。直接表現じゃないけどチャイルド・ポルノとか、ホモにフェラとか、障害者の自殺とかタブーとされる描写が一杯なんで不快な人もいるでしょうし、コアなSFファンはバタフライ・エフェクトという割りに因果関係がハッキリしすぎてる点や細かい齟齬やハッタリ気味の伏線が許せないでしょうし。

 このラストのせいで6年も脚本を暖めることになったという「結末が全く異なるディレクターズカット」の方も面白かったです。ハリウッド的な結末にすることで監督側が折れてやっと契約にこぎつけたっていうから、これは最初から劇場公開の可能性が無い監督のこだわりでDVD用に撮られたエンディングですね。通常版についてるアウトテイクとは全く別物です。
 この物語は要するにマルチエンディングのアドベンチャーゲームの構造になっていて、何処かのフラグを弄っていくたびにバッドエンドを迎え、そのたびに主人公も観客も精神に大ダメージを受け事態が深刻化していくのですが、初見から劇場公開版のラストはパンチが弱いと思ってました。それまで生死に関わるやり取りを繰り返して来たのに、最後だけ払うべき代償が少なすぎるんですよね。ディレクターズカット版はその点を満足させる破滅的な結末で強烈でした。例によってタブー表現なんですが。
 でも、どちらのエンディングを選ぶかと言うと、やはり劇場版で正解だったと思います。オアシスのStop crying your heart outって選曲が絶妙というか卑怯。結構、普通の結末なのにあのBGMで強引に感動の波にさらわれました。

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